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地元企業や店で実習 南部高校デュアルシステム、和歌山

車の下で、整備士から不具合箇所の点検などを教わる向井悠真さん(右)=和歌山県みなべ町芝で
車の下で、整備士から不具合箇所の点検などを教わる向井悠真さん(右)=和歌山県みなべ町芝で
スタッフに教わりながら、ケーキをショーケースに出すための準備作業をする坂本陽菜さん(右)=和歌山県みなべ町北道で
スタッフに教わりながら、ケーキをショーケースに出すための準備作業をする坂本陽菜さん(右)=和歌山県みなべ町北道で
 和歌山県みなべ町芝の南部高校普通科で「南高版デュアルシステム」を選択する2年生13人が2日から、地元企業などで実習を始めた。1年を通して同じ事業所に通って実習し、将来に生かすための経験を積み重ねる。


 企業での実習と学校での座学とを組み合わせた2年生の選択授業で、社会経験を積んで地域社会で活躍できる人材育成を目指す。普通科に昨年度から導入された。座学は4月から1週間に2回のペースで始まっており、実習は1カ月に3回ほどのペースで続ける。

 13人はみなべ、印南、田辺、上富田、御坊の5市町にあるこども園や幼稚園、カフェ、美容室、菓子店、飲食店、自動車整備工場、老人介護施設、ニット生地製造販売会社に分かれて実習する。

 みなべ町北道の菓子店「みさき堂」(三前智亮代表)では坂本陽菜さん(16)が、店の掃除、シュークリームの袋詰めやケーキにフィルムを巻くなど、商品をショーケースに出すための作業をした。今後、材料を量ったり、粉をふるいにかけたり、生地を作ったりと、段階を踏んで菓子作りに取り組んでいく。

 坂本さんは「卒業後は洋菓子店で働きたいと思っている。実習を通してこの仕事が本当に自分に合っているかを考え、将来につなげたい」と意気込んでいる。

 三前さん(49)は「見た目は華やかな仕事だが、楽しいことも厳しいこともある。学生のうちに仕事を経験するのは貴重なこと。いろいろ経験した上で、この仕事に就きたいと思ってもらえたらうれしい」と話した。

 向井悠真さん(16)は、同町芝の自動車整備工場「ピットインアイ」で実習。自動車の検査や修理を見学し、実際に洗車をしたり、車検の受け入れの見学体験をしたりした。今後、オイル交換の補助作業やタイヤ交換の補助作業などの軽整備もしていく。

 向井さんは「車に興味があり、どのように整備されているのか見てみたいと思っていた。将来どんな仕事に就くのかは考えているところだけれど、体を動かす仕事をしたい。ここで学んだことを参考にしたい」。

 実習を担当する田中雅之さん(44)は「ここで車に興味を持ってもらい、車関係の仕事をしてみたいと思ってもらえたらうれしい」と話した。

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